一般社団法人 日本甲冑武具研究保存会

The Association for the Research and Preservation of Japanese Helmets and Armor

平成29年6月本部月例研究会のご報告

6月11日(日)は水稲荷神社参集室を会場に会員他27人の参加者がありました。当日は欠席者からの資料提供も含め4人の会員が室町時代末から江戸時代までの合計22双の臑当をお持ちいただきました。今回のテーマは4月の月例研究会で取り上げて欲しいテーマを募集したところ、佩楯・臑当・靖国神社での展覧会見学と3テーマが出されました。

そこで5月は佩楯をテーマとし、6月は臑当をテーマ実施しました。9月は靖国神社の「甲冑武具展―戦国時代~江戸時代」の見学を予定しています。

最初に司会(棟方貞夫常務理事)から用意されたA4二枚の資料を使って、臑当各部の名所(名称)の説明と古墳時代から臑当の歴史を簡単に説明した後、松本国彦副会長から展示された臑当の解説がなされました。

ほぼ時代順に室町時代末の大立挙付き筒臑当、安土桃山期時代の立挙付き筒臑当の構造の説明後、江戸時代の篠臑当・亀甲革臑当・特殊な鎖臑当・練革製篠臑当・産(うぶ)臑当・銀蝋流し篠臑当等の解説があり、当世具足に付属する臑当の種類の多いことに驚かされました。立挙付きの篠臑当の中でも、是斎流の甲冑に付属する臑当が展示され、立挙を鞐掛けで取り外し式となっていることは参加した会員にとって新たな発見だったと思います。

松本氏から臑当の着用は踝(くるぶし)や足の甲へ当たらないように着装しないと、足を痛めて歩行が困難になると指摘がありました。またヨーロッパはアキレス腱を防御することが考えられたが、日本は足の甲を守る防具の甲懸(こうがけ)ではアキレス腱を防御できず、幕末にいたるまでアキレス腱を防御することが行われなかったとの指摘もありました。