一般社団法人 日本甲冑武具研究保存会

The Association for the Research and Preservation of Japanese Helmets and Armor

9月度本部月例研究会のご報告

 平成27年9月27日(日)水稲荷神社の参集室で「中曾祢派と虎徹」をテーマに、当会顧問の小笠原信夫氏をお招きしました。
 参集室は暗幕が無くパワ-ポイントが使えないため、レジメの他に7ページの資料を作り参加者へ配布し研究会を実施しました。当日は会員からの紹介で参加したという方を含め33人が集まりました。
 小笠原氏が「虎徹」在銘の鉄錆地の籠手一双をお持ちになった他、二人の会員がそれぞれ「興里」在銘の頭形兜、「當則」在銘の32間筋兜を参考資料として持参しました。そこで、休憩時間を兼ねた見学時間に各自が手に取って自由に見られるようにしました。中曾祢派の兜や籠手は手に取ってみる機会が少ないため出席者には貴重な体験となりました。
 先生から甲冑の他に鏡・鎌・轡等も作っていたという利光や鐔・扉の落し金具を作っていた才市を含め中曾祢派の紹介がありました。
 虎徹については、生まれ育った越前では作刀しておらず、承応(じょうおう)年間頃に江戸へ出たのではと考える。刀匠としての師は和泉守兼重で、刀身の彫りの出来が良いのも虎徹の特徴だが、彫りは作刀とは異なる技術で、甲冑を作っていた技術が生かされている。江戸時代初期の江戸の刀鍛冶で、鍛えの工夫により切れる刀を作るトップにいた人だが、流派としての拡がりはなかった等のお話しをしていただきました。