一般社団法人 日本甲冑武具研究保存会

The Association for the Research and Preservation of Japanese Helmets and Armor

12月本部月例研究会報告

今年最後の月例研究会は、天気に恵まれて30名近い参加者が有りました。

新発見と言っても良い貴重な大塚理事所蔵『叶字文柄威最上胴』と
他にも持参された逸品ばかりを紹介して、
これらの胴に時代的、機能的にどのような意味があるのか参加者で討論しました。

サンプルが中近世の境目、桃山時代、江戸時代初期と並び、
実戦においての形式と形態の変遷を追う事が出来ました。

小松常務理事より、中世の武家が天皇家からの血縁の遠近によって
思うままに武力を使うには制約があったのに対し、
近世は、下克上により本来の武力が
武家のステイタスを築くようになった発露がこのような形の胴となり、
さらに戦闘の過酷さに堪えられなくなった
中世形式が近世の5枚胴、当世胴に進化したのではないかと
問題提示をした後、ディスカッションに入りました。

「叶字」については、藤本最高顧問が大陸での所在地について調べたことを発表したり、
五芒星等と一緒に旗の乳(ち)に呪術的な意味で叶字が使われているという指摘や、
単純に苗字ではとかといった意見が出され、
これからも検証が必要ということで
課題を各自持ち帰る結果となりました。

それでは、幸多い年を皆さまが迎えられますことを祈念して
今年の月例研究会の活動を終わります。